11日に歌った「Lazy Afternoon」のお話です。MCでもお話ししたのですが・・・。
気だるい午後
農夫は刈り取りを放っぽりだし
牛たちは午睡にまどろみ
トラウトも遡上を休んで
誰もいない
わたしたち二人きり
ヒナギクが一斉に花開く音さえ聞こえそう
この怠惰な午後を
わたしと一緒に・・・
Lazy Afternoon
作詞:John Latouche
作曲:Jarome Moross
出典:ミュージカル The Golden Apple (1954) より
最初に聴いたのはたぶんPatti Austinのこのパージョン。
今聴いてもかっこいいなあ・・・。歌詞も曲も大好きな一曲なのですが、曲のイメージが共演者にきちんと伝わらないと採り上げても思うように決まらないので歌う機会がなかなかない曲でもあります。
原曲どおりバラードで歌うバージョンではなんといってもShirley Hornがピカ一!と思っています。
ドビュッシーの管弦楽曲に『「牧神の午後」への前奏曲』というのがありまして、私はクラシック音楽にそんなに明るいわけではなく、題名だけなんとなく記憶に残っていたのです。で、Lazy Afternoonを聴いたときに「牧神の午後のなんちゃら・・ってあったよなあ」と思い浮かんだのでした。で、ちょっと調べてみたとろこ、この管弦楽曲は(もちろん歌詞はないわけですが)、マラルメの詩『牧神の午後』から着想を得て書かれたとあります。(その詩の訳と解説をブログに掲載されている方がいらっしゃいました。https://poesie.hix05.com/Mallarme/mallarme11.faune.html)
「牧神の午後」への前奏曲はこちら
歌詞といい、繰り返し出てくるミラソ(C調だと)という旋律といい、「牧神の午後」を意識して作られているのではないか・・・と睨んでいるのですが、どうでしょうか?
でも、今ちょっとネットで検索していてわかったのですが、「The Golden Apple」はホメロスの叙事詩がベースだとか。となると関係ないのかなあ・・・。
このあたりのこと、詳しい方いらっしゃったら教えてください。