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月別アーカイブ: 9月 2018

時間の重さ

ご報告が遅くなりましたが、先週9月17日は、師匠谷けい子の主宰する「K’z Vocal Studio」の31回目の発表会でした。谷師匠の門を叩いたとき、わたしは10代で、師匠は「甲陽音楽学院」の講師でした。この学校、当時は「学院」というよりは「まちの音楽教室」、といった感じでしたけれど、その後とても大きくなって、今では学校法人らしいです。わたしは家を出て一人暮らしを始めて半年ぐらい経っていたのですが、当時家賃と光熱水費だけで給料が6割以上飛んでいくという生活をしていて、食費その他もろもろでカツカツ、自動引き落としで月謝が引き落とされるたびに残高を気にしてヒヤヒヤしたものでした。それでもあの秋の日、思い切って体験レッスンに行って本当によかったと思っています。

「知らない」というのは本当に恐ろしいもので、ジャズボーカルを聴くのが大好きで、家でカセットテープやラジオに合わせて口ずさむだけで「なんとなくイケてる」ような気になっていたのです。師匠の元でレッスン(その後たくさんの師に出会うわけですが)を始めてからのこの30数年間は、常に少し前進してはそれまでの自分を振り返り、「どれほど理解が浅かったか」、「いい加減に歌っていたか」に気付かされ続ける年月でした。それは今でも続いています。

別の言い方をすれば「結構イケてるやん」という勘違いはやっぱり常に心のどこかにあって(でもこの勘違いとか自己陶酔って、ある程度必要だと思うのですよね。)、でも少し前に進むとそれまでの自分がはっきり見えてきて、そのみっともなさを恥じるわけです。

ということはやっぱり「止まったらそこでおしまい。」、行く道は果てしないのだろうと思います。
どこかに到達点がある、と思うのではなく、その積み重ねが喜びに繋がる、そう信じております。

ということであれこれと感慨深い発表会でした。
わたしはソロで「Emoldurada(Ivan Lins)」「Twisted(Wardell Gray)(」「Where Do You Start?(Johnny Mandel)」の3曲を、コーラスで「Dream」を歌わせていただきました。

師匠に、ミュージシャンの皆さんに、一緒に歩んできた歌仲間たちに、お店のマスターに、
皆さんに感謝です。

 
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投稿者: : 2018/09/24 投稿先 ライブ報告

 

the Father Time

JKCafeでのライブに来てくださった皆様、ありがとうございました。お店が停電しているのではないか、と心配でしたし、当日の朝、北海道で大きな地震があって、気が滅入りましたが、JKCafe、元気に営業していました。

マスターは4日の雨が一番ひどかった時、お店におられたそうです。道路に面してほぼガラス張りの作りだから怖かったのではないかしら。お店の中で、嵐を迎え撃つ(撃つわけではないけれど)マスターを想像すると、ヒーローに見えますね。

高槻周辺は6月に地震で被害を受けたばかり。補修中のお家もあったでしょうし、より不安が大きかったのではないかと思います。地元のお客様にそんな話を伺いつつ、それでも元気に楽しく歌わせていただきました。

時の神様は最近ご機嫌が悪いのでしょうか、自然災害が頻発していますね。人工知能、癌や認知症の治療薬、考えも及ばないほど技術は進歩していくのに、自然の脅威の前では人間の無力さを思い知らされます。

いろんなところで、災害を最小にする努力はなされているとは思います。「未然に防いだ」功は見えにくく、どうしても起こったネガティブな部分ばかり報道されるし、そちらに目が行きがちですが。例えば今回JRが前日に運休を決めたのはとてもよかったのではないでしょうか。(もちろんそれでとっても困った方もいらっしゃるでしょうけれど)大きな台風が来るとわかっていてもなんとなく「まあ大丈夫か・・・」と出かけてしまうことは防げたと思います。前なら、大抵台風の中、居酒屋さんなんかは営業していて、「帰れなくなってもいいのか?あなたは大丈夫でも従業員帰れないやん?」って思っていましたが、今回は閉店を決めたお店が多く、従業員さんの安全も守られて、いいことだよなあ。。。と思っておりました。

これだけ自然災害が多いのですから、台風を止めることはできなくても、「備え」の部分でまだまだ学習して変えていくことができそうですね。

ライフラインや、インフラの復旧に携わっている方も、きっと今かなり厳しい状況で仕事されていると思います。くれぐれも無理しすぎないようにしてください。

 
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投稿者: : 2018/09/08 投稿先 ライブ報告