4日のUncle JamでのCarlos Ortegaライブに来てくださった皆様、ありがとうございました。ゲストとして3曲歌わせていただきました。お送りしたのは
Brigas Nunca Mais (Jobim)
Saudade da Bahia (Dorival Caymmi)
Qui nem Jiló (Luiz Gonzaga e Humberto Teixeira)
今回、いままで鍵盤ハーモニカで参戦していたA子さんが、新兵器を携えてきました。
アコーデイナという楽器。ボタン式の鍵盤ハーモニカ、フランスの楽器だそうです。
この写真は鍵盤が皆白いですがA子さんのは黒鍵と白鍵になっていました。ピアノの鍵盤と同じ並びが下から斜め上、次の列の下に戻って斜め上・・の順番に並んでいます。
アコ―ディオンのボタン部分のようですが、あちらは確か4度ごとの配列だからちょっと違いますね。
お高い楽器らしいです。重いし。でもハーモニカのような、とても優しい音で、鍵盤ハーモニカよりも音の立ち上がりがかなり早い。Qui nem Jilóのイントロをソロで吹いていただきましたが、いい感じでした。
そして、ライブが終わってからみんなで飲んでいるときに、当然のごとくリオオリンピックの開会式の話題になりました。一体誰が出てくるのか?(音楽の話ね)
で、「Gilberto Gil とCaetano Verosoは絶対出てほしいよねー。『Aquele abraço』とか『Palco』とか(どちらもCarlosとのライブで唄っている曲)演奏してくれたら感激して泣くわー・・・」と話しておりました。
今朝は、6時に朝食を済ませ、コンビニにわざわざ出かけてスナック菓子やらジュースやら(あんまりこういうことしないんですけど)買い込んできて、テレビの前に陣取って、今か今か、と開会式の始まる8時を待っておりました。
で、なーんと、オープニングが。『Aquele abraço』だったんですよねー。(ご本人のお姿はこの時点では見えず。プロジェクションマッピングのバックでした)いや、もう、なんていうかちょっとこみあげてくるものがあるほど感激してしまいました。
国歌斉唱はパウリーニョ・ダ・ヴィオラ。
選手入場前のショーでは、ブラジルの歴史を。インディオの世界、大航海時代でのポルトガル人の来航、アフリカからの奴隷、アラブ商人たち、そして・・・日系移民。今日は広島に原爆が投下された日。8時15分にあわせて日系移民を登場させて世界の平和を考え欲しい・・という嬉しい演出。そう、ブラジルでは、『Rosa do HIROSHIMA(広島の薔薇)』という平和への祈りを込めた有名な曲もあるのです。日系の人も多いからでしょうか。
そしてブラジルが生んだ飛行機の父、アルベルト・サントス・デュモンの乗った飛行機が、会場から高く飛び上がって、そこで『Samba do Avião(ジェット機のサンバ)』、そして『Garota de Ipanema (イパネマの娘)』!!会場大合唱。
こうやって、「キター!」とばかりに会場がみんなで歌える歌を持っているブラジルって素晴らしいなあ…。
Elza Soares と子供たちの『Canto de Ossanha(オサーニャの歌)』、Zeca Pagodinhoと若いシンガー(この人の名前がわかりません)のコラボ・・・。ああ、幸せすぎる。
オリンピックの入場行進は、聞いたことのない名前の国や、選手たちが来ている民族衣装などを見るのが楽しみで、大抵見るのですが、今回は流れているのがサンバだし、誘導のボランティアさん達もめっちゃ踊っているし、先導している自転車(廃材を集めてできているとか・・お金かけられなかったのですね)も楽しいし、乗っている人たちも楽しそうだし、苗を運んでいる純白の衣装の子供たちはかわいいし、各国の最後尾には4,5人のバテリアが演奏しているし・・・。今まで見たどのオリンピックより楽しんで見ることができました。衣装がいいなあ、と思ったのは、
ベナン
ブルキナファソ
カメルーン
クックアイランド
フィジー
パレスチナ
パプアニューギニア
まあ、全体的にスーツのようなユニフォームが多いわけです。大手(ちがうなあ・・・大きな国?)は有名ブランドが手掛けているらしく、アメリカはポロ、フランスはラコステ、イタリアはエンポリオ・アルマーニだそうです。フランスはジャケットの丈ががなあ・・・イマイチだと思いました。
日本の選手は赤と白。いつもかと思っていたら、過去にはこんなものもあったらしい。
まあ、赤と白が国旗のカラーですし、分かりやすいし、日本選手は行進もなんていうかお行儀がよくて、それでいいんじゃないか、と思います。無理に弾けようとしてもうまく行かないだろうし。(この写真も衣装は明るいのになんか・・暗いですね)今回は、日本の旗とブラジルの国旗両方を全員が振っていたのはよかったんじゃないか、と思いました。
スポーツニュースで顔を見る選手もたくさんいるし、もちろん日本の選手を応援する気持ちがないわけではないですが、やっぱり五輪の入場行進は、ナショナリズムの高揚よりも、多様性の素晴らしさ、というかインターナショナリズムを感じるな・・・(少なくとも私にとってはそうですね)
行進の最後は難民選手団、そしてバックの曲がAry Barrosoの『Aquarela do Brasil (ブラジルの水彩画)』にかわって、開催国ブラジルの選手の入場!!!!会場スタンディングで大歓声。
そして・・・オリンピック賛歌(これも大好き)のあと・・・やったあ・・・!カエターノさまとジルベルト・ジルさま、アニッタさん(この方についてはほとんど知りません)登場!! おなじくAry Barrosoの『Isto aqui o Que e?』で大盛り上がり。
五輪旗を運んだ人や、聖火ランナーは知らない人ばかりでした。(ペレかと思っていました。でもみなさんきっとブラジルでは有名なのでしょうね)
聖火の仕掛けも地味ですし、花火も北京やロンドンより控えめでしたけれど、なんといっても、ブラジルに思い入れの深いうちのといたしましては、胸がいっぱいになるとても素晴らしい開会式でした。
では、。Aquele abraçoを作者Gilberto Gilと今は亡きブラジルの美空ひばりElis Reginaでお楽しみください。