3月18日、Mクアトロでのライブに来てくださった皆様、冷たい雨の降る中のお越し、本当にありがとうございました。
錦織賢治さんの7弦ギターとカヴァコ、大野こうじさんのギターとフルート、そして特別ゲストとしてゲーリー杉田さんをお迎えしてのライブでした。ゲーリーさんとは昨年オンラインで知り合い(念のため、出会いなんとか、とかとちゃいますよ!音楽のオンライン講座です)お会いするのは初めて。オンラインでも気さくなお人柄は十分伝わってきましたが、実際にお会いするとますます感じるその懐の深さ、それでいて飄々としたところのある素敵な70歳(アニバーサリーライブツアー中)でした。
ゲーリーさんの楽しいトーク、素晴らしい歌、パンデイロ、Nikkieさんと大野さんの奏でる美しい弦とフルートの響き・・・・・それはそれは楽しく歌わせていただいたのです。ただ、本当にこういう時、自分のヘタレさ加減を痛感するのですが、初めてお会いする、しかも日本のサンバ界の重鎮との共演に自覚している以上に緊張していたようです。一通りリハーサルはしました。それなのに本番、曲名を見て「あれ?この曲はリハしなかったわ、えー--こんな曲入れたっけ?」と思ったり、もう何年にもわたりご一緒させていただいているNikkieさん&大野さんのお名前を、紹介する前にわかっているのに何度も文字で確かめたり、ゲーリーさんのお名前に至ってはご紹介したそばから「あれ?ゲーリー杉山さんって、言ってしまったんじゃ」と青くなったり、交わしている会話の最中「あれ?この会話さっきしたような・・・(妄想)」とデ・ジャブをさらに錯覚する事態に陥ったり・・・と、とっ散らかりようがあんまりで、「突然若年性痴呆になったのでは?」「記憶障害になったのでは?」と不安になりました。(いや、冗談でなく本当です)うちの、メンタル弱すぎ・・・。
年齢を重ねるにつれ、新しいこと(些細なことも重大なことも)に対応する能力が落ちているのかなあ・・・。「前日は沖縄でライブだった、ホテルに入る時間なくて直接来ちゃった。」と平気そうに語るゲーリーさん、心から尊敬します。
ゲーリーさんに入っていただいて、Nikkieさん、大野さんの演奏もよりパワーアップした感。うちのの内心の焦りにもかかわらず、ライブは楽しく進行したのでした。とっ散らかりながら一方でその楽しさも思い切り享受できるのは、実はお気楽なのか?馬鹿なのか?はたまた才能か・・・?
ライブが終わった後も翌朝もまだぼおーーーっとした放心状態でしたが、夕方からゲーリーさん、セッチコルダス荒玉さん、パーカッションのとみやんさんとのライブを聴きに出かけました。靭公園にあるChoveChuve(ショビ・シュバ)はブラジル音楽ファンにとっては「聖地」のようなライブハウス。お客様も皆さん「ブラジル大好き、サンバ大好き」な皆様ばかり。ゲーリーさんのステージだけでなく、お店全体を包むパワーに圧倒されました。
調子に乗ってカイピリーニャ(これがまたアルコール濃度高くてピンがの原液?という)飲んでかなり酔っぱらっていた2ステージ目、突然ステージのゲーリーさんから「のぶこちゃんも歌う?」の声。ええい、ままよ、という感じで1曲歌わせていただきました。
たくさんのバテリアと一緒に歌わせていただくのってあとで考えてみたら初体験なのでした。楽しかったあ・・・・。
ゲーリーさんのライブの様子、YouTubeで配信されております。(うちのの歌も収録されております)画面左下QRコードからドネーション受付していますのでそちらも是非。
https://youtu.be/sk37bQQUcCM
新しい経験、ほんの1歩、半歩、いつも立っている場所からはみ出してみる。他の人は楽々やっているように見えるそんなことが、とても怖いし、ほとんどの場合、自分の世界が広がった分、己の小ささや道のりの果てしなさを思い知るわけですが、その恐れや痛みが、いつか振り返ったら大切な一歩であったことがわかるし、「何をあんなに恐れていたんだろう」と笑うこともできる。ゲーリーさんの年齢になったとき、今回のこと、思い出すかな・・・なんて考えながら(まあ、翌日までカイピリーニャ残っていましたので、脳みそがやばい状態での思考ですが)帰ってきました。
さあ、また次に向けて、精進いたします。
ライブに来てくださった皆様、ChoveChuveで聴いてくださった皆様、楽器で参加されていた皆様、お店の皆様、ありがとうございました。








