A vida é uma escola 人生は学校 という意味です。
2年前から受講しているリオ・デ・ジャネイロにある音楽学校のオンライン講座、この冬は夏期講習がありました。季節が反対なのであちらは今夏真っ盛り。もうすぐカーニバルもあります。日本の大学と同じように前期・後期それぞれ15授業、というのが普通なのですが、この夏期講習は5週連続コース。
通常の授業を3期受講していますが、毎回送られてくる課題(譜面とバッキングが送られてきて、1週間で1曲を仕上げ、講座内で歌うのです。といっても月曜の講座で課題が水曜日ぐらいに届くこともあり、1週間まるまる使えないことも。加えて私には初めて聴く曲がほとんど・・・)で常にアップアップしていましたので、夏期講習は遠慮しようかなあ・・・なんて考えていたのですが、5週連続講座で大好きなChico Buarque(シコ・ブアルキ)さまの初期の曲を学ぶことができるとあっては参加しないわけにはいきません。シコさまの曲は本当に好きな曲が多くて、ライブで歌っている曲も多いからきっと2,3曲は知っている曲かも・・・という甘い考えもございました。
昨日5回の講座の最終回だったのですが、結果は・・・5曲すべてが初めて聴く曲でした。しかもどれも超難曲。メロディも予想外の音へ行くし、歌詞はたくさん詰まっているし、リズムも難しいし・・・。ライブがある週などは練習時間がどうしても捻出できず、朝5時に起きて練習したこともありました。
試験のように合格不合格があるわけでもなければ、先生に厳しく指摘・指導されるわけでもないのですが、元来が生真面目(ほんまか?)でええかっこしいなので何とか形にして出したいのです。毎回レッスン(MicrosoftTeams)は録画されるので後で視聴できるのですが、自分の歌うのを見るに、もう目を覆いたくなるような「必死感漂う」歌唱で、とても人様にお聴かせするようなものではありません。これで「形にした」なんて言えないですが、とにもかくにも発表して、他の受講生の(皆さんのレベルの高さがまた凄いのです。)歌を聴かせてもらって、またそれが勉強になって、5週間、シコさまの世界にどっぷりと浸かった幸せな日々でした。 「訓練」という点から見ても、短期間で集中して一曲に取り組むことで読譜や聴き取りの力がついていくのだな、と実感しています。
遠い昔を振り返るに、4歳から小学校まで習っていたピアノ、もう少し真面目に練習するのだった、と深く後悔しています。レッスン日直前になってチョロチョロ、と練習してごまかそうとしても、先生にはサボっていることがバレバレだったと思いますし、先生、教え甲斐がなかったただろうなあ・・・と。申し訳ないことをしました。 後悔先に立たず なお且つ 後を絶たず であります。 今、譜面を読むのにそんなに苦労をしないのも、歌の練習するときに、つたない伴奏を自分でできるのも、親がピアノを習わせてくれたおかげ、出来の悪い生徒に熱心に教えて下さった先生方のおかげ、と深く感謝しています。
ということで課題曲5曲をご紹介 1曲目「Juca」 Chico様らしいユーモアで体制を批判(?)マリアの部屋の下でセレナータを弾いただけで逮捕されてしまったJuca君の話です。 2曲目「A Rita」 恋人だったRita(女性の名前)が僕の持ち物も、思い出も、心も、何もかも奪って去ってしまった。お金は持って行かなかったけど、それは僕が持っていなかったから・・・。 古い映像がありましたのでこちらで・・・。若いChicoさまの妖しいまでの魅力・・・。
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3曲目「Logo Eu?」 これ特に難しかった!!大好きなMônica Salmaso(モニカ・サルマウゾ)さまでどうぞ。 奥さんが、口うるさくて、嫉妬深くて、サンバの練習に行くのに文句ばかり言う、もううんざり・・・どこかでそんな話聞いたような気が・・(笑)
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4曲目「Até Pensei」 子どもの頃、僕の家の隣には大きな家があって、風船はいつもその庭に落ちていき、リンゴの実もその庭に落ち、僕の手には決して入らなかった。その家には最愛の人も住んでいたけれど、僕に気が付くこともなかった・・・。作家・詩人でもあるChico Buarqueの魅力が特に感じられる美しい曲です。
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5曲目「Bom tempo」
最終日のこの曲が最も難しかったです。リズムにも音程にもとても苦戦しました。でも、「もう日々の仕事でクタクタ、うんざり、今日は日曜日で、「いい天気になるよ」って船乗りも、小鳥たちも、みんな言ってる、彼女と思い切り楽しむぞーーーー!!」という歌詞がとっても気に入りました。 アレンジが素晴らしい(もちろん歌唱も素晴らしい)Mônica Salmasoさんでどうぞ
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本当に実り多い講座でした。 先生、クラスメイトの皆さん、お世話くださっている皆さん、本当にありがとうございました。