昨日のCarlos師匠のレッスンから、レッスン後半はギターを教えてもらうことになりました。当たり前のことですが、今から小野リサさんみたいになれるとは思っていません。Carlosも、ステージで云々・・ということではなく、ハーモニーとリズムも自分で奏でながら歌うことによって、新しい扉が開くはずだから・・というようなアドバイスで始めてみることにしたのです。もう10年以上前にCarlosに弟子入りしたときから、時々言われていたことなんですが、当時はもう歌だけで精いっぱい、楽器は無理、と言い続けてきたのです。
母が少しクラシックギターを習ったことがあるらしく、子供の頃時々弾いてもらっていました。ギター用の譜面も何冊かあって、母が弾くことができる曲は限られていましたが。(難易度が★5段階で書いてあり、★2つぐらいまでなら・・と言っていたと思います。)わたしのお気に入りは「糸紡ぎ」という曲(だったと思う。ずっと音源探しているのですが、見つかりません。母は忘れちゃったと言うし・・。ピアノ曲の「紡ぎうた」とは違うし、「糸紡ぎ娘のうた」ともちがう、明るくてリズミックな曲でした。いつか再び出会えるといいな、と思っている曲のひとつです)と、鉄道員(ピエトロ・ジェルミ監督の映画の音楽。作曲はカルロ・ルスティケッリ)。NHKの名曲アルバムで聴いたイエペスさんの弾く「アルハンブラの思い出」や、「禁じられた遊び」に憧れつつ、鉄道員のほうはとても簡単そうだったので見よう見真似で弾いてみたりしていました。
小学校5年ぐらいの時にNHKの教育テレビで「ギターを弾こう」という番組があったので、テキストを買ってもらって、「峠の我が家」だけは弾けるようになったと記憶しています。講師は誰だったのかな。ちょっと覚えていません。そのあと、小学校の課外クラブで「フォークソングクラブ」に入り、簡単なコードを教えてもらって、「パフ」とか「花嫁」とか弾き語っていました。クラブの中で発表会のようなものがあって、人前で初めて弾き語ったのはかぐや姫の「神田川」でした。その間ずっと母の古いクラシックギター(ボディの縁の木がはがれてしまっていて音がひずんでいたけれど)を弾いていたのですが、どうしてもフォークギターがほしくて、親に泣いて泣いて何か月もしつこくねだって中学2年生の時にモーリスのフォークギターを買ってもらいました。。西宮北口に今でもある新響楽器で買ってもらった日のことは今でもよく覚えています。(たしか当時3万円ジャストだったと記憶しています。当時の我が家の財政状況など考えると、かなり無理なことをさせたような気がします。)もう、うれしくてうれしくて・・・中学卒業するまで、ほとんど毎日弾いていたと思います。そのわりにちっとも上手くならなかったんですけれど。(とりあえず弾ける曲ばっかりで満足していたのがいけなかったですねえ。。。)今でいうところの「中二病」を地で行くような、夢見るポエム少女でしたし、そのころは「物書きになりたい」なんて思っていたので、自作の詩に曲をつける、なんていうこともしていたんですが、これも自分が弾けるコードの範囲で作るものだからどれもこれも同じようなものだったと思います。(ああ、思い出すだに恥ずかしい)
高校生になってジャズを聴くようになってからギターからは遠ざかってしまいましたが、時々思い出したように触ってはおりました。
と言うことで、昨日、師匠が「Garota de Ipanema」のかなり簡略化したダイアグラムを手書きで作ってくれていて・・・。Carlosは、わたしが少しギターをかじったことがあることを知らなかったようなので、いきなり弾ける!と驚いていましたが・・。まあ、ダイアグラム見て指押さえられるからといって「弾ける」とは言いませんからねえ・・・。
それでもつっかえつっかえ、なんとか1曲鳴らすことはできました。やっぱり楽しいなあ・・・。それに、小中学校の時は和音の繋がり、といったことは全く頓着していなかったのですが、今は多少そのあたりも感じながら弾くことができると、やっぱり楽しさが違うなあ…と思った次第です。
歌いながら・・・なんてできるようになるとは思えない(やっぱり歌詞に気持ち入れながら楽器・・・は指が勝手に動くぐらい弾けるようにならないと無理だと思います。)
ピアノや、ギターや、パーカッションや、あれこれ手を広げて中途半端・・・・と思われそうですが、それぞれを極める・・のではなく、裾野を広げる、ボトムの濃度を上げることによって、少しでも唄のクオリティが上がることを信じて。だけどその時々は「極める」ぐらいの真剣さをもって取り組みたいと思います。
持つべきものはよい師匠とよいライバル
話題かわって。
映画を見ていて、その音楽に涙する・・・ということはありますが、映像なしで(映像あるけどこの美しい女性は奏者とは無関係のイメージ画像。いや、でもめっちゃ美しいなあ・・・。こちらはこちらでお楽しみください。でも愛でるだけ愛でたら是非目を閉じて音楽のみ聴いてみてほしい。)インストゥルメンタルを聴いて・・というのはなかなかないことなんですが。これは泣きました。歌詞ないけどピアノが思い切り歌ってる。
Brad Mehldau(ブラッド・メルドー)、気になります。