パーティ、一つ目終了しました。
式典(議事?会議?)が11時ごろ終了予定で、わたし達は、楽器などの機材を、厨房を通って金屏風の後ろから運んで、合図が来たらセッティングするべく息を殺して待機しておりました。
時間が押して、結局1時間近くその場に待機。「お食事しながら演奏を・・・」ということだから、参加者の人たちはイライラしているかしら?さっさとセッティングできなかったら乾杯もできないわ・・・・(1曲演奏してから乾杯、という段取りで・・・と言われていました)」と気になります。扉の向こうでは、ホテルのスタッフの方たちも、食事やお酒を運ぶ準備を整えて待機しています。だんだん疲れてきて座り込むうちの。あ、横をみるとサックスのひと、寝てるー!
結局、45分遅れで、先に乾杯していただいて、その間にセッティングとなりました。
それでも気は急くし、もう何がなんだか・・。
結局モニターも無しでいくことになったので、自分の声も、楽器の音も、「とりあえず音量でてます」状態。それでも、お客さんの顔と、会場周りをお手伝いしてくださったピアニストにチェックしてもらいつつ、(演奏者以外の人が一人入ってくれると本当に助かります)無事に(勝手に無事と決めるうちの)終了。
見知ったお顔ばかりが並ぶパーティでした。音楽にはちょっとうるさい人の顔も見えます。そうすると、「自分としてのbestな状態で聴かせていない」ことに言い訳したくなったり、気負ったり・・・いけないと思いつつ心が乱れます。「ああ、シンディ・ローパーとは程遠い・・・」と情けなくなってきました。とはいえ、会場のほとんどの方たちは、お酒も入って完全な同窓会状態。あちこちで記念撮影会も始まります。音楽は会話の妨げにしかなっていないのかもしれません。そのような「会」の存在も知らなかったこともあって、なんというか、カルチャーショックも追い討ちをかけて、演奏が終わってお食事を頂き、解散したときには、もう「くたっ」とその場にへたり込みたい気分でした。完全な”run out” 状態。子どもの頃、あまり体力がなくて、運動会とか、遠足から帰ってくるともう身体が動かなくなっていましたが、そんな感じ。
帰宅してすぐ爆睡。夜一度起きて食事をしましたが、またすぐ寝てしまいました。一夜明けた今もちょっとどんよりとした疲労が残っています。
けれど、休憩のときに、一人の老紳士に(この方は初めてお会いする人でした)握手を求められ、「さっき、二曲目にやった曲なあ・・・あれ、椎名恵のうたとちがう?”愛は眠らない”、そうやろ」と話しかけてこられました。わたしは、原曲の題名(オリビア・ミュートンジョンの Have you never been mellow) しか紹介しなかったし、英語で唄ったのです。「ああ、椎名恵さんがカバーして歌ってましたね。そうです。その曲です。」と言ったら、とっても喜んでくれて、「やっぱりそうやったよなー。彼女の歌が大好きでなー、あの唄は特に好きやったんや。こんなところで聞けるとは思わなかった。嬉しかったわ」と言ってくださって、ああ、ちゃんと聞いてくださってたんだなあ、と胸が熱くなりました。
会場で踊りだしたカップルもいました。お酒の席の上品でないダンスでなくて、「腕におぼえあり!」という感じの本格的なソシアルダンス。とっても素敵でした。
どういうシチュエーションであっても真摯に唄わなければいけないな、と改めて思った次第です。
それにしてもくたびれました。今日は一日OFFです。また新しい1週間にむけて。