今日は、連休唯一の遠出・・・・って言ったって電車で高速神戸まで20分ぐらいかな?
湊川神社へ出かけました。今日は暦がよい日なのでしょうか?ちょうど神社に着いたときは、本殿で結婚式をしていました。白無垢のお嫁さん、清楚ー!雅楽の演奏や舞、あれ。。。お神酒?結婚式でもお屠蘇って言うかしらん?よく知らないのだけれど、「古式ゆかしき・・・」という感じ。でもわたしみたいな部外者が覗き放題だし、その結婚式やっている本殿めがけてみんな賽銭投げるし、鐘はガラガラ・・・。ええんかなあ・・・?
式が終わって、本殿から二人が出てくる時には、赤い毛氈のまわりに親族のひとやお友達が並んで、紙吹雪を・・・。あれも古式ゆかしいんですか?よくわからない。
披露宴とかあるからやむを得ないのでしょうけど、お友達たちのドレスやハイヒールがとーっても風景から浮いてたし・・・なんだかヘンな感じがしました。
で、結婚式を観にきたわけではないのだ。本日境内でギリヤーク尼ヶ崎さんの公演があると新聞で読んで、一度生で観たい!とずっと思っていたので出かけてきたのでした。「近藤正臣贈」と書かれた幟が立っている境内のはずれには、公演を待つ人がチラホラ・・・。そのうちに雨がパラパラと降ってきました。あまり場所取りしている人もいないようだったので、傘を買いに一旦神社を出ました。
傘を買って、再び境内に入ろうとしたら、年季の入った鞄やら道具をキャリーに載せて鳥居をくぐる長髪のご老人発見。ギリヤークさんに違いない・・・・。なにやら恐ろしいものでも観るように遠巻きについていくわたしとパートナー。
もう結構な人数の観客が集まっていましたが、運よくかぶりつき(土に円が描いてありました。これが舞台ということのようです)に陣取ることが出来ました。
ギリヤークさん、カセットデッキ(これがまたスゴーく古いんだわ)などをセットして・・・やにわに服を脱ぎ始め・・・
みんながじっと見ている前で、衣装に着替えて(えっと下着は赤い〇〇ドシ・・・でした、これがマズいって、フランスでは警官にパフォーマンス止められたのよね)、メークをして・・・・。ムシロにブーっと口に含んだ水を吹きかけて・・・。
お題を書いた布(落語なんかで舞台袖においてあって、めくると次がでてくる・・アレです)を手に持ち、みんなに見えるようにまわりながら「ジョンガラー!ジョンガラー!」と叫んでパフォーマンスが始まりました。
気がついたら息を止めて見つめていました。内容を言葉で説明することは出来ません。見たい方はDVDを購入、もしくは例のサイトなどをご参照ください。(Youなんとかってやつね)
78歳のギリヤークさんの肉体は、美しくはないのです。舞踏の技術としてどうか・・・ということは専門外でよくわかりませんが、決して美しい踊りではありません。
けれど、こんなにも全身全霊をこめて舞う人がいるでしょうか?こんなにも虚飾を捨て去って踊ることが出来る人が、いるでしょうか?
圧倒されました。
最後の舞のときの衣装がえ・・・「すいませんけどね・・」と近づいてくるギリヤークさん。涎掛けみたいなものを首の後ろに結んでくれ、と頼まれたのでした。「割ときつめに。。。そう、もうちょっときつく」 おお、ギリヤークさんに触っちゃったよ!き、緊張・・・。
で、円の真ん中まで戻って、さあ・・・踊りを
「あ。。。。ちょっときつすぎるわ・・・・。」 戻ってくるギリヤークさん。観客大爆笑。
きつすぎちゃうかなって、思ったんだけどね・・・。ちょっと恥ずかしかったです。
場内を和ませるパフォーマンスだった・・のかもしれませんね。だって、その後の踊りはとくに激しかったから。鎮魂の踊りだそうです。霊のついたイタコのようでした。
自分がいつもやっていることって、どうなん????と考えずにはいられませんでした。きれいな衣装着て、音響がどうだの、リハーサルが出来るの出来ないの・・。
『芸人』の原点を垣間見たひと時でした。
昨年、肺気腫を患い、心臓も悪くなってペースメーカーを入れてから、無茶をせず引くところは引いて踊ることを覚えた、と語るギリヤークさん、いや、地面を転げまわって、今日なんか薄ら寒いのに水かぶって・・・引いているようには見えませんでしたけど・・・。(ちなみに、その水、かかりました。これがホントのかぶりつき。)
60歳を過ぎてやっと投げ銭だけで生活できるようになったそうです。凄すぎる・・・・。
神社にはお賽銭入れなかったんですが。。(そういえば願もかけなかった)合掌しつつ投げ銭させていただきました。
はあ・・・・・修行が足りんわ。