「共時性」って言いますよね。たとえば、科学で新発明があったとして、それがAさんがアメリカで発見した同じときに、Bさんもヨーロッパで発明する。もちろん、AさんもBさんも、自分がこつこつ研究して発見したことに間違いはないし、互いに見ず知らずの間柄である・・・・というような。心(頭)に浮かぶことを、あたかも外から訪れる「現象」のように説明する言葉ですね・・・。(ちょっとはずしてるかもしれないけど)
で・・・これまた「共時性」というにはオーバーかもしれませんが、自分が「この曲、いいな、他に歌っている人あまり知らないな」と思ってとり組んだ唄が、(もちろんわたしがヒットさせたわけじゃないのに)妙に流行ってきたりすることがあります。
ジョビンの「DORALICE」を唄い始めた頃、(この曲はボサノバの人なら誰でも知っていますから、多くの人が歌ってはいるのですが)、元SPEEDのHIROが、JAZZアルバムを出して、「DORALICE」が入っていたことは驚きでした。新聞の紙面半分使った広告で「「DORALICE」の文字を見たときは「共時性」という言葉が浮かんでしまいました。
そういう意味で、わたしは「アン・サリー」というシンガーがとても気になります。
だってね、アン・サリーったら、わたしが取り上げた曲ばっかりCDにするんですよお。(おい、おい、向こうはあんたのことなんて知らんって)
胸の振り子
Both Sides Now
小舟
いずれも有名な曲ですが、JAZZのスタンダードではありません。だから、自分が歌おうと思った矢先にアン・サリーのCDを知って、本当にびっくりしました。
まるで、「胸の振り子」という曲が、タンポポの種子のように、風に乗って世界を飛んで、その一つがわたしにも、アンサリーにも落ちてきた・・・そんな感じがしちゃったんですねー。
「好みが似ている」と言ってしまえばそれまでなのでしょうが、なんだか勝手に「親近感」を感じているのでありました。そして「あー、とられた!」という悔しさもちょっぴり・・・。
ジャズというよりはヒーリングミュージックのような、アン・サリー、是非聴いてみてください。